畑から始まる和紙づくり
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~2020年春、新企画の第一期生を募集します~
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和紙は何からできているかご存じですか?
例えばパンは一般的に小麦粉からできています。その小麦はどういう植物ですか?いつ収穫してどのように小麦粉になるのでしょう。そしてパンはその小麦粉をどう使って、他になにを使って、できあがるのでしょう。
そんな風に、「和紙のもと」が何で、どのような過程があって「和紙」になるのかということを実際の作業を通して知る、一年間のプログラムを作りました。
東京の西、あきる野市。周囲を山に囲まれた環境で、私は紙のしごとをしています。紙を漉くこと=「紙漉き」は、昔は特別な職業ではなく農閑期などに行われるごく当たり前の「生業」でした。
本来、和紙の産地内では原材料生産と紙漉きとは分業制で成り立っていました。山や畑から刈ってきた原材料の楮(こうぞ)や三椏(みつまた)を、乾燥した皮の状態にして提供するしごとと、それを煮て紙にするしごと。
現在では全国でも多くはない紙漉きですが、それ以上に少なくなってしまったのが、「原材料生産」。
生活の中で使われる和紙の需要が減るにつれ原材料加工に携わる人が減り、現在、日本で紙漉きに使われている楮の多くは外国産です。
私は、あきる野に自生している楮を整備し、また植栽もし、全国の紙漉きでも少数派ですが楮の栽培から紙漉きまでを一貫して行っています。
東京の里山で、四季折々を感じながら、畑から紙ができるまでを体験しませんか?
<楮のこと>
桑の仲間で、都心の公園や線路脇などで見かけることもあります。
何もしなければ大木になりますが、紙にするには毎年刈取ります。
とにかく生命力にあふれています。一年を通して成長を見守ると、手をかけたらかけただけ応えてくれて、春先の細さが嘘のように長く太くなります。
そして、絹のように美しい。これはちりよりが一番そう感じる工程ですが、今まで数えきれないほどちりよりしてきたのに、毎回、なんて美しいのだろうと感じます。
しなやかな強さがあり、それはまさに楮の紙の特徴です。
<講座の一年間の流れ>
講座は全6回。一年間を通して、楮の栽培から収穫、和紙づくりまでを体験していただけます。各工程を丁寧に伝えたいのでメンバーは4人の少人数制で行います。6回の講座の日程は、メンバー間で相談の上、決定します。都合が合わない場合は、別日に調整して来ていただくことも可能です(私は講座以外の日にも同様の作業をしているので)。なるべく、全6回、すべての工程を体験していただきたいと思っています。
3月 ①植栽・株立て
4月 ②草刈り・間引き
5月 ③間引き・芽かき
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月 ④刈り取り・蒸し剥ぎ・かず引き
1月
2月
3月 ⑤煮熟・さらし・ちりより ⑥たたき・紙漉き・干し
<一日の流れ>
その日おこなう工程によって変わりますが、概ね、このようなスケジュールです。
10:00 集合、作業スタート
12:00 お昼 (皆さんで楽しく食べましょう!お食事はこちらでご用意いたします)
13:00 作業再開
15:00 解散
<受講費>
年間 15,000円
※今年が初めてのため、モニター価格とさせていただきました。
<活動場所>
活動場所は、東京の西、あきる野市です。その日の作業の内容によって、畑か事務所どちらかに集合していただきます。
畑は、JR五日市線「武蔵増戸駅」
事務所は、JR五日市線「武蔵五日市駅」
が最寄り駅です。どちらも、駅から徒歩20分の距離です。
<講師プロフィール>
紙しごと双清主宰、中川幸子(なかがわさちこ)
小さい頃から紙でできたものが好きでした。
障子紙をぼーっと飽きることなく見ていたり、お菓子の箱や包装紙が大好きで捨てずにとっておいたものです。
上京後のOL生活の傍ら、バイクが好きで4台乗り継いだり、モータースポーツ関連の仕事だった時期もありWGP観戦に行ったり、ベルギーが好きで5回行ったり。スノーボードも。
全く紙とは関係ない生活の中で、それでもやっぱり、文房具屋さんの紙の棚の前でうっとりしたり、レターセットをため込んだり、ラッピングや紙工芸の教室に通ってみたり。
紙は紙でも本当に好きな紙とは何か違う、と感じつつそれが何かわからないまま、あるとき、原料処理体験もできる和紙づくりに出会い、原料はどうやって作られているのかを知って、これだったんだ、と。同時に、どうやって作られているかを知ってもらう活動がしたい、と思い、そのためにはちゃんと紙が漉けないと話にならないなと思ったので、高知で一年間修行しました。
東京へ戻り、あきる野に伝わる東京都指定無形文化財「軍道紙」の工房で約5年間職人として勤務しました。
今は紙しごと双清で、原料づくりから紙漉きまでと、出張ワークショップを行っています。
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